【絵本】たんぽぽのおくりもの|失敗が招いた春の奇跡

児童書・絵本ブログのナギブックです。
今回は「たんぽぽのおくりもの」をご紹介します。

たんぽぽのおくりもの
● 1番おすすめの年齢:3歳前半~4歳前半
● 1ページの文章量:平均10行~15行
● ひらがなのみ(カタカナはふりがな)
※個人の主観・調査なので正確性は保証できません
※もちろん上記年齢以外でも楽しめます!

もう1度友達に会いたい

冬眠中に目覚めてしまった
こぐまのマロンは、
春を探しに雪の中を散歩へ行きます。

でも歩いているうちに
迷子になってしまいます。
足跡を辿って帰るはずが
暗くてよく見えません。

そこでコロンという
女の子の家を見つけて、
2人は家で素敵な時間を過ごします。

おみやげに、たんぽぽのお茶や
たんぽぽの綿毛の枕をもらい、
春にまた会う約束をします。

翌朝マロンは足跡を辿って帰りますが、
家につくと枕がやぶれて
中身が出てしまっていてがっかり。

そして再び冬眠し、春に目を覚まします。

でも雪は溶けて足跡は消えて、
マロンの家の場所は
分からなくなってしまいました。

しかし、よく見ると
緑の草の中に黄色い物が見えます。

それは、「たんぽぽの花の道」でした。

やぶれた枕から落ちた種が
たんぽぽの花を咲かせていたのです。

道を辿っていくと
マロンに会うことができ、
コロンは「このたんぽぽの道をあげる」
とマロンに言うのでした。

「たんぽぽのおくりもの」

作:片山令子
絵:大島妙子
出版社:ひかりのくに

思いやりが起こした奇跡

マロンはわりとうっかり者です。

足跡が消えることに気づかなかったり、
枕をやぶってしまったり。
(マロンにあげるはずのハチミツを
うっかり食べてしまったりもします)

それでももう一度マロンに
会えたのは奇跡的なことです。

でもそれは「偶然」ではなくて、
マロンがコロンに枕をプレゼントしたから。

マロンがくれた贈り物が、
2人に幸運をもたらしたのでした。

コロンはマロンにあげるハチミツを
食べてしまったので贈り物はできませんが、
代わりにこんなことを言います。

「はちみつ、寝ぼけて食べちゃったんだ。
その代わりにこのたんぽぽの道をあげるね」

なかなかのナイスガイです。

以下、雑記

若い時バックパッカーだった時期が
あったのですが、
旅ではこういうことがたまにありました。

例えば「○○って宿に
泊まってるから訪ねて来てね」
とふんわりした約束をしたけど
会えなかった…といった感じです。

そのまま一生会えなかった人もいれば、
しばらくして別の街で偶然会った人や、
Facebookで検索してくれて連絡がついた人
など、様々です。

いちおうWi-Fiはあったけど
今みたいにいつでもどこでも使えなかったし、
海外だと連絡つかないことも多々ありました。

日本で普通に生活していると、
「また会える」ということは
当たり前だけど、
そうじゃないという環境は新鮮でした。

まあ、再会できなかった人との
出会いも「一期一会」という感じで
素敵な思い出ではあります。

でもこの絵本のように
奇跡的に再会できたこともあって
本当に嬉しかったです。

そんなことをふと思い出したり。

こういうことを書いていると
旅をしていた頃がなつかしいです。

子どもがいても旅行ができるけれど、
当てもなく1人でフラフラして
意気投合した人と飲んで…
といった旅はもうできないでしょう。

それが少し寂しい気もするけど、
もう今の自分には必要のない時間な気もして、
なんだか複雑です。

さておき。

絵本では、失敗が思わぬ幸運に
繋がっていました。

絵本と同じく、
失敗したと思ったことが
逆に幸運を呼ぶということは
実際にあると思います。

逆に、いま自分が幸せなのは、
過去の失敗のおかげかもしれない
とも思います。

今でも昔の失敗を思い出して
後悔することもあるけれど、
失敗がなければ今の私ではなかったはず。

失敗のおかげで今があると思うと
少しは前向きになれそうです。

たんぽぽのおくりもの
● 1番おすすめの年齢:3歳前半~4歳前半
● 1ページの文章量:平均10行~15行
● ひらがなのみ(カタカナはふりがな)
※個人の主観・調査なので正確性は保証できません
※もちろん上記年齢以外でも楽しめます!

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