児童書・絵本ブログのナギブックです。
今回は「まじょのほうき」をご紹介します。
まじょのほうき
● 1番おすすめの年齢:3歳~4歳
● 1ページの文章量:平均5行~7行
● ひらがな・カタカナのみ
※個人の主観・調査なので正確性は保証できません
※もちろん上記年齢以外でも楽しめます!
壊れたほうきから始まる変身の連鎖
森のきりかぶの上に
魔女が壊れたほうきの先の部分を
置いていきます。
するとトラがやって来て、
ほうきを顔につけると
「たてがみ」になり、
ライオンに変身します。
ライオンに憧れていたトラは大喜び。
代わりにトラは
「縞模様」を置いていき、
ライオンそっくりの姿になります。
すると次にロバがやって来て、
縞模様を付けてしまうまになり…
と、どんどん動物たちが
憧れの動物に変身して、
代わりに何かを置いていきます。
最後に魔女がほうきを
取りに来るのですが、
置いてあるのはヤマアラシの毛の束。
(見た目はほうきっぽい)
ここで一巡します。
そこに動物たちが戻ってきて、
みんなやっぱり元の姿に戻りたいと言い、
魔女が元に戻します。
元の姿に戻れた動物たちは
切り株を囲んで喜ぶのでした。
「まじょのほうき」
作:さとうめぐみ
出版社:ハッピーオウル社
まじょシリーズは4冊
同じ魔女が出てくるシリーズは
全部で4冊です。※2023/5/12現在
「まじょのほうき」
「まじょのくつ」
「まじょのマント」
「まじょのぼうし」
2作目の「まじょのくつ」は
「まじょのほうき」と似た展開。
今度はほうきではなく
魔女が置いた靴から始まり、
また動物たちが変身していきます。
「まじょのほうき」を読んで
面白いと感じたら
ぜひ「まじょのくつ」もおすすめします。
「まじょのくつ」
作:さとうめぐみ
出版社:ハッピーオウル社
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3作目と4作目は
少し違った展開です。
特に3作目の「まじょのマント」は
普通の物語っぽくなっています。
3匹のネズミが魔女のマントの
切れ端を使ってコウモリに変身し、
空を飛んだりして楽しみます。
しかし、コウモリを獲りに来た魔女に
捕まってしまいます。
魔女はコウモリを食べようとするけれど、
実はネズミということが発覚して
ネズミたちは難を逃れます。
「まじょのマント」
作:さとうめぐみ
出版社:ハッピーオウル社
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4作目の「まじょのぼうし」は、
クリスマスのお話です。
「まじょのほうき」「まじょのくつ」とは
展開は違いますが、
同じことが繰り返される点は共通しています。
風で飛んできたサンタの帽子が
偶然魔女の頭の上に乗りますが、
魔女は気づいていません。
まわりの動物たちは褒めてくれますが、
意味が分からない魔女は
からかわれていると勘違いして
みんなに嫌がらせをします。
でも嫌がらせをしたつもりが
すべてみんなを喜ばせる結果になります。
例えば、友達の看病の差し入れのスープを
嫌がらせで氷に変えますが、
もらった方は熱があるからそれを喜ぶ…
といった具合です。
最後に魔女は自分が悪かったと気づいて
泣きながらみんなに謝ります。
みんなは「クリスマスの魔法だね」と
言って魔女を受け入れて、
優しく物語は終わります。
「まじょのぼうし」
作:さとうめぐみ
出版社:ハッピーオウル社
以下、雑記
「まじょのほうき」は、
同じことを繰り返して
最後には一巡してうまくまとまる…
という展開が素晴らしいです。
こういううまいこと練られている
作品って大好きです。
(自己紹介にも書きましたが、
伏線回収系の話が好き)
また、魔女のキャラクターも素敵。
あんまり性格は良くない感じだけど
なんか憎めないんですよね。
物語としては、
「どんどん変身していって最後は元に戻る」
というだけなのですが、
みんな憧れの動物になれたのに
結局元の姿に戻りたがるという点が
意外に深いなと思いました。
元に戻れた最後の「やったー」の絵が
ちょっと抜けててかわいいです。
絵も素敵で、
動物たちの描き方が好きです。
また、メインの登場人物の
後ろには森の小動物たちも描かれていて
こちらも注目です。
そして表紙の文字は
登場する動物の柄になっています。
子どもに言われるまで
私は気づかなかったけど、
子どもは細かいところまで見ていますよね。
本当に隅々まで楽しめる絵本です。
まじょのほうき
● 1番おすすめの年齢:3歳~4歳
● 1ページの文章量:平均5行~7行
● ひらがな・カタカナのみ
※個人の主観・調査なので正確性は保証できません
※もちろん上記年齢以外でも楽しめます!
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